全体で共有する
理念に裏付けられた専門医教育
当教室では脳血管障害や脳腫瘍、機能性疾患、脊髄疾患、先天奇形など幅広い豊富な症例を元に、外科的臨床能力だけでなく思考力や判断力に長けた専門医育成を目標としています。
当教室の研修プログラムは新潟大学脳研究所脳神経外科を基幹施設として20の連携施設・9の関連施設を有しており、新潟県にとどまらず近隣県の中核病院も含まれるため、300万人を超える人口及び地域で年間3500件を超える脳神経外科疾患の手術治療に従事するという重積を担っています。そのような環境での研修は自ずと臨床経験や脳外科医としての責任感を育んでくれ、皆さんを大きく成長させてくれると確信しています。また我々は日々の治療成績の向上と同時にそれを維持しさらに発展していくためには後進の育成を常に念頭に置く必要があり、教室全体で共有すべき理念と考えています。
日常に感じる環境で始める
脳神経外科医への道
我々の教室は脳神経外科学専門の診療科として日本で最初に独立した講座であり、日本脳神経外科の黎明期から共に歩んできた中で蓄積された知識や技術を共有できる環境は、まさに当教室でしか経験できない特色と言えます。現研修医制度が開始されて以降50名を超える入局者を迎えることができ、多くの専門医やサブスペシャリティーをもった脳神経外科医を育成してきました。診療の最前線から、未だ未知の領域の多い脳研究の最先端まで幅広い土壌のある当教室で皆さんの脳神経外科医の第一歩を開始する事で、理想とするキャリアを形成していけると考えています。
脳神経疾患の診療・研究における
世界屈指の施設
当教室が所属する新潟大学脳研究所は脳神経の診療・研究を行うには世界屈指の環境と言えます。臨床部門ではやはり日本の神経疾患の臨床・研究の中心的存在である神経内科学分野と協力体制にあります。また標本数において世界に誇る神経専門の病理学分野の存在は、迅速で確実な術中診断をはじめ私たちの治療成績の向上を支えてくれるだけでなく、希少疾患である脳腫瘍の新規治療法の解明などに繋がる研究の土台となっています。統合脳機能センターは最先端の神経画像機器を武器に、日本の神経画像研究をリードしてきた存在です。他にも脳研究所は多数の基礎科学部門を有し、臨床の中で生じてくる疑問と基礎科学に精通した方法論の融合から新しい発見を生み出しています。高い次元で診療と研究が融合した当教室の特色は、専門医取得以降も続いていく脳神経外科キャリアにつながっていきます。
最先端への挑戦
専門医取得後には様々な支援技術を駆使した脳腫瘍治療、最新の血管撮影装置や治療デバイスを用いた脳血管内治療、高難度の頭蓋底部外科手術などの専門分野(サブスペシャリティー)の研修へと続いていきます。それだけでなく、脳腫瘍やてんかん・神経生理などに関する研究を通じた学位取得の選択肢もあります。その過程が我々の診療や研究、教育に対する理念を受け継ぎ発展させていくことにもつながります。皆さんも当教室で様々な分野で活躍する脳神経外科医を目指してみませんか?