専攻医研修案内
新潟から脳神経外科の
プロフェッショナルへ
日本脳神経外科学会が定める専門医制度において、専攻医研修(後期研修)を開始する医師は「研修プログラム(病院群)」で所定訓練を受けて受験資格を満たすことが求められます。当教室の研修プログラムは新潟大学脳研究所脳神経外科を基幹施設として20の連携施設・9の関連施設を有しており、新潟県内の基幹病院だけでなく近隣県の中核病院と連携してプログラム全体で年間3500件を超える症例数を有しています。当プログラムでは専攻医1〜5年目(医師3〜7年目)で十分に脳神経外科専門医試験の受験資格を満たすことができ、新潟大学脳研究所脳神経外科在籍中の受験生は過去10年以上に渡り高い合格率を維持しております。
① 代表的専攻医研修
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新潟大学病院(1年目)
1年目(医師3年目)は新潟大学医歯学総合病院で研修がスタートします。病棟担当グループに所属し脳腫瘍、脳血管障害や機能性疾患など幅広い症例を担当します。技術的には基本的開閉頭術や脳血管撮影検査の基礎を経験します。また専門医受験に必要な学会発表・論文作成などの症例を早期に経験することができます。 -
連携中核病院(2~4年目)
2〜4年目(医師4〜6年目)は連携中核病院に勤務し、脳卒中や神経外傷診療の最前線で活躍してもらいます。外傷・脳内血腫などの直達手術や血栓回収療法などのカテーテル手術の術者を経験します。 -
新潟大学病院 専門医受験(5年目)
5年目(医師7年目)は専門医試験受験年度であり、改めて新潟大学医歯学総合病院の病棟担当グループに所属し若手病棟医の指導などを担当します。
② 県内奨学金制度を利用している方
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連携中核病院(1~2年目)
新潟県内奨学金制度を利用している専攻医も増えてきております。奨学金制度の内容に応じて勤務可能な病院に制限がかかる場合がありますが、基本的には5年目(医師7年目)までに遅延なく受験資格を獲得できます。 -
新潟大学病院(3年目)
3年目(医師5年目)は新潟大学医歯学総合病院の病棟担当グループに所属し脳腫瘍、脳血管障害や機能性疾患など幅広い症例を担当します。技術的にはより専門的な開閉頭手術手技やカテーテル技術を学んでもらいます。また専門医受験に必要な学会発表・論文作成の症例もこの時点までに経験することができます。 -
連携中核病院(4年目)
4年目(医師6年目)は再度連携中核病院に勤務し、脳卒中や神経外傷診療の最前線で後輩の指導など含めて活躍してもらいます。 -
新潟大学病院 専門医受験(5年目)
5年目(医師7年目)は専門医試験受験年度であり、改めて新潟大学医歯学総合病院の病棟担当グループに所属し若手病棟医の指導などを担当します。
脳神経外科直達手術教育
専門医への道のり
当教室の専攻医研修プログラムでは、年代に応じて学んでもらうべき手術手技の目標を設定し教育プログラムを組んでおります。手術手技だけでなく画像診断や適応決定、術前シミュレーション画像の作成などより専門性の高い教育も行なっております。
1~2年目
・穿頭術(慢性硬膜下血腫ドレナージ・脳室ドレナージ・定位的生検術)
・脳室腹腔シャント術の治療計画及び術者
・基本的テント上開閉頭術
2~3年目
・急性硬膜下・外血腫などの外傷手術の適応決定及び術者
・脳内血腫除去術・転移性脳腫瘍摘出術などの顕微鏡手術の治療計画及び術者
・後頭蓋窩開閉頭術
・動脈瘤クリッピング術・高度の脳腫瘍摘出術などの顕微鏡手術助手
4~5年目
・後輩の基本的開閉頭術の指導
・比較的単純な脳動脈瘤クリッピング術の治療計画及び術者
微小解剖セミナー
新潟大学解剖学教室に協力いただくことで、当教室では夏に2日間の解剖セミナーを開催しております。毎年テーマを決めて幅広い知識の習得に努めており、海綿静脈洞周辺の解剖やtranspetrosal approachなどの高度な手術手技だけでなく、若手の先生が学習すべきorbitozygomatic approachや前床突起削除などの開頭手技を実際の手術顕微鏡を用いて経験することができます。前期研修医の先生も参加することができますので当教室での専攻医研修に興味がある方はご連絡ください。
お問い合わせはこちらから ▸血管内治療手技教育
基礎から応用まで、
血管内治療のスキルを磨く。
現代の脳神経外科診療において血管内治療や検査は必須の技術となってきており、今後その必要性はより高まっていくと考えております。当教室は血管内手術も黎明期から着手しており、専攻医研修においては、その後のサブスペシャリティーに関わらず徹底した血管内治療及び検査の教育を行っております。直達術教育と並行して行う事で将来的な二刀流術者の育成も目指しております。
1~2年目
・基本的大腿動脈穿刺での診断検査の計画及び術者
・脳血管障害・脳腫瘍患者の検査の読影
・経皮的血栓回収療法の適応決定及び助手
・頸動脈ステント留置術の治療計画
2~3年目
・橈骨動脈穿刺での診断検査の計画及び術者
・ガイディングカテーテル留置
・頸動脈ステント留置術の助手
・単純な経皮的血栓回収療法の術者
・脳動脈瘤コイル塞栓術の治療計画
4~5年目
・難易度の高い診断検査の計画及び術者
・経皮的血栓回収療法の術者
・頸動脈ステント留置術・脳動脈瘤コイル塞栓術の助手
血管内ハンズオンセミナー
当院では専攻医や研修医を対象に定期的に血管モデルを用いたハンズオンセミナーを開催しています。擬似血栓を用いた血栓回収のハンズオンや動脈瘤に実際のコイルを入れる体験を通じて、実臨床でのピットフォールの確認や普段経験できない高度な手技を学ぶ事ができます。前期研修医の先生も参加することができますので当教室での専攻医研修に興味がある方はご連絡ください。
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